関の刃物

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関の刃物

伝統と信頼の地域ブランド 関の刃物

地域ビジネスの構築・保護を目的に、経済産業省の外局にあたる特許庁が定める地域団体商標制度において、「関の刃物」は地域ブランドの認可を受けました。
これは「関の刃物」が、地域の産品として全国に広く周知されていることが審査で認められたもので、これにより地域団体商標「関の刃物」として、商標登録が可能になりました。鎌倉時代末期より800年余り、関の刃物は品質向上への歴史を刻んできました。そして、”伝統の技”として、その技術を累代受け継いできたのです。関の刃物がこれほどまでに認知されたのは、ユーザーの所期に応じ続けた歴史であり、現代にいたる信頼の連鎖と言えます。
いま関の刃物ブランドでは、継承された匠の熟練と最新の機械工学の英知が融合して、機能性、デザイン性、耐久性において、更なる品質向上を遂げています。
確固たる技術に裏打ちされた品質管理。徹底したクオリティ・インプルーブメントによって、新時代の刃物を創造しています。
「関の刃物」、それは関の刃物ブランドへの未来の指針であり、そこで働く者の強い意志の証です。

国内外で評価される関の刃物

国内の刃物輸出額ほぼ50%を占める”MADE IN SEKI”

関の刃物は、文明開化の明治維新から積極的に海外に輸出されてきました。戦後の高度経済成長期には一挙に輸出量も増え、”SEKI,JAPAN”は、一躍世界的なブランドとなりました。現在も、国内全体の刃物輸出額の約50%を占めるシェアを誇り、北米を中心にアジア、欧州、中東といった世界各地に、剃刀、包丁、ポケットナイフといった製品を輸出しています。その精緻な作りとデザインの秀逸さに人気が集まっています。

国内における関の刃物製品シェア

平成 26 年工業統計調査(単位:百万円)

用途

優れた品質の関の刃物は、その「切る」ことへの純粋な性能を以て、多岐の分野に渡り世界各地で活用されています。

包丁

”美味求心”の片腕として、一流プロの支持を得る。

生き物にとっては必要不可欠。人にとっては豊かな楽しみともなる・・・。「食」を調理する道具として、包丁は有史以来、我々の生活の傍らに存在し続けてきました。日本に現存する最古の料理刀は1300年ほど前のもの。当時から、土地ごとの料理に合わせた様々な形状の包丁が作られてきました。近年は、ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」の世界的ブームも重なり、関の包丁は国内外の料理人たちに広く愛用されています。精緻な金属加工や繊細な刃付けといった、刻々と成長を遂げる先端技術と、変わることのない「職人技」の融合……。世界の料理人たちが関の包丁を認める理由は、作り手たちのたゆむことなき努力に立脚する高い品質に他なりません。新素材への研究・開発も関の「得意技」。中でも、複数の素材を重ね合わせ鍛造し、波紋や木目を連想させる華やかな模様を出した「ダマスカス鋼」に関しては、素材の開発、ダマスカス鋼を使った海外市場への参入など、関の職人やメーカーがパイオニアとして、道を切り開いてきました。卓越技能賞、グッドデザイン賞をはじめ、国内外の受賞も数多い現代の「関の刃物」の代表格「包丁」。当代最高峰の切れ味で、世界の食文化を支えています。

刃が擦り合って”切る”という、他にない特徴を持つ刃物だけに、製作には特殊な技法が要求されます。「関の鋏」は、切り逃げを抑制し、食らい付くような切れ味となるために、刃裏にくぼみをつける「裏スキ」などの技法を用いて、確かな切れ味を実現しています。また「関の鋏」は、ミクロン単位で研磨や刃付けを行うことで、世界的な信用を得ています。2枚の刃で対象物を切り分ける鋏は、正倉院に収められる「金銅剪子」の例をまたず、人類の黎明期より生活に欠かせない道具でした。日本における鋏の歴史は、明治期洋裁用の鋏が普及し、数多くの刀匠が手掛けたことで、国産品のクオリティが飛躍的にあがったと言われます。理髪、洋裁、植木から家庭用まで、「関の鋏」は、国内において大きなシェアを誇ります。

ナイフ

明治維新、日本に流入した欧米文化。刃物の世界にも「ナイフ」が登場。関ではこの変化に、刀匠たちがいち早く対応し、ナイフの国産化を果たしました。戦後、「関のナイフ」は、進駐軍の兵士たちの人気を得てバリエーションを増やすとともに、ステーキナイフやカトラリー類などの製品も次々と作られました。モダンなデザインと使いやすさは好評で、SEKI,JAPAN の名を国内外に広く知らしめました。その後も、ナイフデザイナーとのコラボレーションによりもたらされた「洗練されたデザイン」と、貝などの貴重な素材をハンドルに組み込むなどした「優れた技術力」が賞賛され、いまでは海外の一流メーカーの製造を一手に引き受けるまでの信頼を得ています。近年においては、AIなどを導入するなどして、さらなる技術革新と品質向上に力を注いでいます。

美粧具

関は、江戸時代から剃刀(かみそり)の名産地として知られてきました。今では、爪切りなども含め身だしなみを整える「美粧具」を製造しています。特殊なコーティングにより刃を硬くし、耐久性を高めるなど、テクノロジーを駆使しての品質向上、さらに、”切れ味に優れ、使いやすく”をテーマにアイデアに富んだ製品も開発しています。日々の生活の必需品であり、しかもはだに直接触れる製品だけに、製品には使う側への「気配り」がとても重要とされます。開発段階で自社の社員がモニターとなり、実際に製品を試し、その意見を製品作りに反映させるなど、常にユーザーの視点に立った「入念」な製品開発を行っています。こうした裏づけのある「高品質」が支持され、プロから一般家庭まで、広く愛用されています。

医療用刃物

ミクロン単位の刃先で、患者の生命を救う刃物……。それが、メスやピンセットをはじめとした医療用刃物です。人の生命に直接関わる、いわば「究極の刃物」とも言えるこの分野でも、関の刃物は活躍しています。精密な刃先の加工を可能とする技術力、そして計測用機器から人間の五感までを駆使した品質管理はもとより、医療従事者のニーズ等の情報を収集し分析、製品づくりにフィードバックする「人間力」の高さまで。鎌倉時代の刀匠たちを祖とする「刃物の町」としての知見を裏打ちされた、ものづくりに対する総合力の高さを生かして生み出された外科用、微細手術用から病理・解剖用に至る、唯一無二の医療用刃物の数々が、今日も多くの人々の命を護り、生きる力を蘇らせてきています。

工業用刃物

華やかな脚光こそ浴びてはいないものの、日本のモノづくりの根幹を支えているツール。それが工業用刃物です。輸送器具、機械器具、金型といったそれらは、ひとつひとつの現場や工場、制作するものに合わせて、細かく作り分けられた「オーダーメイド」。最新のテクノロジーはもとより、それらを使いこなし、複雑な注文にも応用力を駆使して完成品にまで仕上げる、熟練の職人たちの知見によって「一品もの」が作られます。関の刃物はこの分野でも、刃物産地ならではの幅広いノウハウと、高い精度で信頼を得ており、近年、この分野における製造品出荷額は増加を続けています。頼りになる”Made in Seki”の「縁の下の力持ち」たち。彼らはワンアンドオンリーの存在として、全国で活躍を続けています。

利器工匠具

ピーラーや缶切り、ワインオープナーといったキッチンツール、彫刻刀や小刀といった工匠具類……。刃物というカテゴリーに含まれるアイテムは、私たちの想像をはるかに超えて数多く存在しています。
江戸時代に描かれた図説百科事典「和漢三才図会」に「小刀・剃刀・包丁」が名産と記述されているように、関は古くから多種多様な刃物を手掛けることを得意としてきました。
人々の生活様式は、時とともに移り変わります。利器工匠具は、その「変化」に合わせ、バリエーションを増やし続けてきています。国内出荷額の約6割のシェアを持つ、という事実を待たず、関の刃物は、世間のニーズをいち早く読み取る豊かな発想と、それを実現する高い技術力によって、暮らしに「便利さ」をもたらし、多くの人からの信頼を得ています。

アクセス・営業時間

〒 501-3874 岐阜県関市平和通4-6
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